笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

ゲームボーイ


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 子どもが、ゲームをしたいと言い出した。学校や園のお友だちもゲームを楽しむ子がいるらしい。家で何をして遊ぶのか、みたいな話になったのかもしれない。
 ゲームをする子どもは、たいていご両親もゲームを楽しむという家庭のようだ。我が家は両親とも、ゲームにはあまり関心がない。とはいえ僕と妻はポスト団塊ジュニア世代だから、小さかった頃はゲームウォッチ、小学生の頃にはファミコンディスクシステム、それからスーファミ、サターンなどと、ゲームの進化と共に育ったので、全くゲームを楽しまないわけでもない。今のところ、新しくスイッチなんかを買い与えるつもりはないけれど、ちょっとゲームをさわらせるくらいは友人との話題作りのために必要かなあ。そんな風に思っていたら、妻が自分の荷物をしまい込んだ段ボールの中から、彼女が学生の頃に暇つぶしに使っていたDSとゲームボーイアドバンスを出してきた。子どもたちは妻が昔遊んだマリオ&ルイージエディオンで買い求めた中古のマリオカートなんかを楽しんでいる。

 僕も小学生の頃、ゲームボーイを買ってもらって遊んだ。単3電池4本で動く初代のゲームボーイだった。僕が買い与えてもらったゲームは後にも先にもこの初代ゲームボーイだけ。さすがに遊び尽くして、ゲームボーイは壊れてしまったのを覚えている。何で遊んだかは、全然覚えていなかった。でも、実家にソフトぐらい残ってないかなあ。そう思って実家に寄ったとき、古い引き出しを片っ端からあけてみた。
 うわ、あった。
 壊れたゲームボーイ本体はさすがに出てこなかったが、ソフトが出てきた。聖剣伝説ツインビーゲームボーイウォーズ・・・懐かしい! ご丁寧に、樹脂製の専用ケースに入れて保管されている。多分、大切にしていたのだと思う。昔のソフトなので、カートリッジのサイズがアドバンス版の倍ぐらいある。ゲームボーイのソフトだからファミコンなんかに比べると小さいのだけど、大きく感じた。
 任天堂のことだから、多分互換性があるだろうと思って自宅に持ち帰り、ツインビーをアドバンスに差し込んでみた。ちゃんと動く。画面が白黒だ。子どもたちが不思議そうにのぞき込んでくる。30年ぶりにプレイしたが、楽しい、楽しい。白黒でも、何の問題もない。ゲームボーイはすぐに子どもに取り上げられて、僕の手元には帰ってこなかった。

 30年でコンピュータゲームはずいぶん進化した。進化したように見える。しかし、30年前のゲームを遊ぶ楽しさは、今のゲームを遊ぶ楽しさとそう変わらないようにも思う。