笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

SKBのトロンボーンケース

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 SKBというブランドのトロンボーンのケースを買った。
 なぜ買ったかというと、楽器を買った時についていたGATORのケースが重いし大きいので、持ち運びに不便だったからだ。SKBは多分テナー専用で、非常にコンパクトで軽い。無骨なデザインも、いい感じ。
 横浜で子どものバンドに関わっていた時に、そのバンドの楽器庫でキング2Bを収めたSKBのケースを見たことがあったので、モノに不安はなかった。注文してから手元に届くまで一ヶ月半ぐらいかかったのは、相変わらず物流が混乱しているせいだろうか。よく分からない。でも、一応納期通りに届いたからOK。届いてすぐにYSL-354を収めてみたが、思った通り、問題はナシ。よしよし。
 ここ一年で、フルートのケースをふたつ、ピッコロのケースをひとつ、すでに買い求め、今回はテナートロンボーンのケース。なんだか、ケースばっかり買ってるなあ。

 面白いのは、SKBのトロンボーンケースのデザインが、GATORのフルートケースと全く同じだということ。多分、OEMなんだろうね。もともとのデザインや製造がどちらの会社なのか、あるいは全然違う会社なのかは分からないけど、間違いないように思う。シェルの素材、接合部の金具の仕様、バックルのデザイン、すべて共通で、ロゴだけが違う。
 しかし、ケースに楽器を収めたフィット感は、SKBのケースはとても良い。GATORのケースは中でフルートが転がってしまうので、クロスを噛ませて安定感を補わなければならなかったが、SKBでは中でトロンボーンが暴れるような余地もなく、きちっと固定される。スライドを固定するフタの留め具がゴムなのが耐久性の点で多少不安だけど、フタ自体のフィット感が高いので、あまり気にならない。いいじゃん、SKBのケース。
 ケースを閉じるための機構がバックルなのも良い。フルートぐらいのサイズの楽器だと、これがチャック式でもあまり不便は感じないが、トロンボーンの大きなケースを開閉するために「チーーーーー・・・」っとジップを引き続けるのは結構大変だ(実はGATORのトロンボーンケースがこの仕様)。バックルは3つ。これもいいね。2つだと、ひとつ壊れた時に不安。4つ以上あると、開ける手間が面倒。3つは、ちょうどいい。
 そして、その3つのバックルが全部ケース上面についている、というのも好感度高い。この手のケースって時々、バックルがケースの側面にあるパターンがあって、ロックの確実性からいえば安心感あるのだけど、ケースを開ける時に側面のバックルに気づかなくて焦るっていう事態が発生することがある。僕は、側面にバックルがついているタイプがあまり好みじゃない。古いヤマハのユーフォとかチューバびケースに、側面バックルがあったっけ。あれ、やめてほしい。

 SKBのケースで、たったひとつ残念に思うのは、クリーニングロッドを収納する場所が設けられていないこと。僕はスワブ派なので、なくてもいいのだけど、あればあったで助かるものだから、つくって欲しかったな。
 でも基本的には、とても気に入っている。特に、ざらっとした素材でできたシェルの無骨さがいい。「機材です」って感じがする。硬派だ。シェルの剛性も、多分問題ないだろう。ヤマハのXenoのケースより、さらにもう少し硬い感じだろうか。Xenoのケースは厚みのわりに柔軟性があるよね。ああいう感じではない。
 持ち運び用に、把手とは別に、ショルダーストラップをつけるための金具がついている。ストラップはついていない。なので、僕はGATORのケースに付属していたストラップを取り付けた。金具はちょっと頼りない感じがするなあ。今のところ問題はないけど、あまり負荷をかけない方がいいような気がする。基本的には、把手を使う方がいいかな。電車なんかだと、邪魔になりそうだけどね。
 コンパクトなケースなので、収納は少ない。ケースの中に、マウスピースくらいなら入りそうなポケットが、ふたつあるだけ。まあ、十分か。ひとつにはマッピ、もうひとつにはスワブとスライドクリームを入れておけば、すぐに演奏できるだろう。

 さて、これからどれくらいトロンボーンの出番があるか分からないけど、これで一応、トロンボニストとして活動できる最低限の体制ができた。ケースの中身がYSL-354だっていうのはちょっと頼りないが、不満を感じるようになったらその時に買い換えを考えればいい。そもそも、買い換えを考えなければならないほどの出番があるのかどうか分からないしね。
 トロンボーン、ちゃんと吹くのは12年振りだ。がんばりましょ。