笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

ヤクルト1000

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 僕は、ものすごく寝付きが悪い。
 本当に眠れない時なんて、蒲団にはいってから2時間以上も意識がある。どんなに疲れている時でも、ダメな時は何をしてもダメで、なんでこんなに眠れないんだろうと情けなくなることもある。
 この寝付きの悪さは、慢性疲労症候群になる前からずっとそうなのだ。いつからかって言うと、物心ついた時からなんじゃないかな。多分、眠りも浅い。病気の直接の原因じゃないとは思うんだけど、症状の改善を妨げている要素の一つなんじゃないだろうか。知らんけど。
 そういうわけで、近頃は特に、寝付きをよくする方法はないかと考えるようになった。マインドフルネスっぽいことを試してみたり、入眠儀式を見直してみたり、色々工夫してみた。いつもすべてがうまくいくわけじゃないけど、効果があると感じられる時もある。で、そういうことを妻と話すことがあって、それはほんの雑談だったのだが、妻が「ヤクルトの新しいやつ、効くって噂だよ」と言い、数日後にヤクルト1000という、ヤクルトのお化けみたいなのを買ってきてくれた。

 なんだ、このドデカいヤクルトは?
 初めて見たのは半年ほど前で、その頃はあまりの人気のために品薄だったらしく、妻もスーパーで偶然1本残っているのを見つけて、やっと手に入れたのだそうだ。これ、ホントにヤクルトなの? ヤクルトにあるまじきサイズ感からは、にわかにはそれをヤクルトだとは信じがたい。しかし、配色は明らかにヤクルトカラーだ。ボトルの形はちょっとコーラに似ている。うーん、なんだこれ。
 ヤクルトに安眠効果があるなんて初耳だ。ホンマに、コレ飲んだら、よー寝れますのん? 半信半疑だったが、体に悪いものではなさそうだし、ぐいっと飲んでみた。味は完全にヤクルト。量はレギュラーの3本分ぐらいだろうか。レギュラーを3本飲むのとの違いがよく分からない。ああでもなんか、じわーっと効いてる感じはあるなあ。漢方薬柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)を飲んだ時の感覚に似ている。
 その夜は、よく眠れた・・・ような気がする。
 どうだろう、プラシーボの域を出ないものなのか、それとも実際に宣伝文句通りの効果があるのか、ちょっと判断できないけど、普段よりは寝付きが良かったかもしれない。

 その後、スーパーで見かける度に妻が買ってきてくれて、週に1~3本くらいのペースで服用(?)している。飲んだ日と飲まなかった日で、顕著な違いはないように思う。しかし、飲んでいなかった頃に比べると、定期的に摂取している今は、よく眠れているかも。
 しかし、まさかヤクルトが不眠に効くとは思わなかった。意外だ。
 若い頃は、寝酒を一杯飲むのが僕の入眠儀式だった。蒲団に入る前に、ビールなら350ml缶を1本、ウイスキーならダブルくらいの量を飲むと、割とよく眠れたのを覚えている。今は逆に、寝る直前にアルコールを摂取するとダメなようで、お酒は食事の前後に済ませる。飲まなきゃいいじゃん、と仰るかもしれないが、飲まないと体重が落ちてしまって体力的に辛くなるので、一合程度は毎日飲むのが僕のきまり。そして、今はヤクルト1000がナイトキャップの代わりになっている。

 病気のこともあるが、年齢的にも、色々な生活習慣を見直すべき時期にきているのだろうと思う。そういや、今まであまり積極的にそういうことを考えたことはなかったな。もちろん、自然と食事や飲酒の量が減ったりはしているのだけど、それは別に自分でコントロールしてそうしているわけじゃなくて、自分の感覚に沿うように行動したらそうなっているだけ。相変わらず調子もよくないのだから、今以上に、自分の体のことをもっと真剣に考えた方がいいのかもしれない。
 ヤクルト1000は近頃、以前に比べるとスーパーで欠品しているというようなことはなくなった。なので、欠かさず摂る、というほど積極的ではないけど、買える時には手に入れるようにしている。どうだろう、効いてるのかな? 本当のところは、やっぱりよく分からない。でも、おいしいから、いっか。