笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

オオサカ、ムズカシイ。

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 年に一度、カメラをメンテナンスしてもらうために、ニコンプラザ大阪へ行く。以前はJR大阪駅近くにあったのだけど、移転して、心斎橋になった。神戸在住の僕としては大阪駅の方が便利だったから、遠くなってちょっと不便。ま、許容範囲ではあるけど。
 本当は、毎年秋にメンテナンスに出しているのを、去年はなんだかバタバタしていてタイミングを逃してしまった。で、ずるずると今年の夏までメンテナンスをしないで過ごしてしまったのだけど、ピアノの発表会の撮影を頼まれたのをきっかけに、重い腰を上げた。
 神戸の真ん中あたりに住んでいる僕が、大阪まででかけなければ済ませられない用事なんていうのは、ほぼ、ない。大抵のことは三宮や元町あたりで何とかなる。本当はカメラのメンテナンスだって、三宮のキタムラでお願いしたっていいのかもしれない。でも、なんとなく習慣で、カメラはニコンプラザということに決めている。
 まあ、ちょっとそれが楽しみだっていうのもある。大阪まで行って何するわけでもないのだが、心斎橋界隈をブラブラ歩くのは新鮮だ。慢性疲労症候群を患っているので、あまりあちこち歩き回りすぎないように気をつけなきゃなんだけどね。
 ニコンプラザにはインターネットで予約を入れてから、当日は電車で心斎橋に向かった。もう何度か行っているので、道は知っている。知っているなんてふんぞり返るほど難しい道でもないから、わざわざ書くほどでもないかもしれないが。そして、カメラを窓口で預けてからメンテナンスが終わるまでは、そのあたりを散歩した。今回はせっかく大阪まで来たので、一度四つ橋線西梅田に引き返し、三木楽器のLowBrassCenterに行く。ワグナーチューバみたいな形のチェベルニーのバリトンが気になったけど、もちろん気軽に買える値段ではない。でも、クラリネットの次はトロンボーンを手に入れてもいいな、なんて思いながら店の中を何周かした。また来よう。で、心斎橋に戻り、メンテナンスの仕上がり時刻までドトールでフォークナーを読みながら待った。

 一年半ぶりに大阪まで来たが、観光客、めっちゃ多いな!
 どこからのお客さんか詳しくは知らないけど、アジア系もヨーロッパ系もインド系も、あちこちで見かけた。みんなでかいスーツケースを転がしているから、日本在住の方でないのは明らかだ。スマホを睨みながら、右往左往していらっしゃる。特に地下鉄の駅では、皆さんお困りのようだった。
 まあなー、分かんねーよなー、この大阪駅の地下迷宮。日本人の僕でさえそう思うのだから、観光客が大阪駅をスタスタ歩けるわけがない。駅周辺の建物の配置と、階層ごとの連絡関係が何となく頭に入っているから、今でこそ僕は迷子にならずに歩けるけど、昔は同じ所をなんどもグルグル回って、いつも阪急デパートにたどり着き、その度に「何回戻ってくるねん!」と頭を抱えていたっけ。

 日本のターミナル駅は、どこも複雑だ。東京、新宿、品川、渋谷、横浜・・・後から継ぎ足し継ぎ足しする、ウナギのタレ方式で増改築を繰り返した駅だから、仕方がない。建物の多さと、階層の深さと、エリアの広さがわかりにくさに拍車をかけている。接続する地下鉄や私鉄の多さと、その名前のややこしさも、わかりにくさマシマシの原因だろう。もうちょっと整理すりゃいいのに、とは思うけど、まあ今さらだな。
 とは言っても、これからは観光立国でいく方針を影で打ち出している日本なのだから、なんとかするべきだよね。ああそうそう、ところでさ、電車で次の到着駅なんかを外国語でディスプレイするの、いいとは思うんだけど、日本語が表示されているタイミングが短すぎて、日本人の僕にはひどく分かりにくい。あれ、日本語と英語は常時表示にしておいて、他言語は次々表示がいれかわるようにしてくれたらいいなと思うんだけど、ダメかな。
 日本に住む人にも、住まぬ人にも優しい国であってくれたらと願う。


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