三宮図書館がKIITOに移転した。予約していた本のお呼び出しもあったので、さっそく行ってみることにした。
旧生糸検査所の建物の中を改装し、デザイン・クリエイティヴ・センターという名称で利用されているKIITO。自転車で行ってみたが、やっぱり以前よりかなり遠い。苦になるほどの遠さではないが、気軽さはない。建物自体には趣がある。目の前は日本一短い国道で、その国道をはさんで反対側には神戸税関がある。場所はいいね。これなら通いたいという気持ちと、遠くてくる気になれないという気持ちの、ちょうど平衡点。
神戸のクラシックビルは、多くが震災で被害を受けている。その後の修繕・保存のされかたは、現代建築とのハイブリッドだったり、移築されたりとまちまちなのだが、このKIITOに関してはほぼ原型通りに再現されているように思う。外観も内装も美しく、往時の雰囲気を損なうことなく残しているのは素晴らしい。
デザイン関係の企業のオフィスが誘致されたり、展示場として活用されたりしているようだが、そこへ三宮図書館が一時移転されたわけだ。この手の建物は、保存と活用のバランスが難しいが、活用の方向性としてはとてもいいんじゃないかな。
図書館は二階に配置されていた。おおお、エントランスは大胆なデザイン。かっこいい。図書館の中も、随分凝った内装がされている。開架式の書架なのだけど、その配置とデザインの中に閲覧席がシームレスに織り込まれていて面白い。ちょっと隠れ家っぽい感じもいい。長居して読んだり調べ物したりするのにも問題なさそうだ。
いいじゃん、三宮図書館。気に入った。
