笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

もう一度、おかえり、GRⅢ

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 ・・・機材の準備といったって、僕の場合三五ミリのカメラ一台に二八ミリレンズをつけて別にマクロレンズを一本、あとはフィルムのみです。ストロボもこのごろ嫌いになってしまったので、よほどの理由がないかぎり持っていきません。・・・

遠野物語」 森山大道 光文社 2007

 

 電子水準器の調整に出していたGRⅢが手元に戻ってきた。
 今度は基板交換ではなく、該当機能の調整のみのようだ。bluetoothもすぐにつながったし、設定も変わっていなかった。もちろん、水平なところにGRⅢを静かに置くと、電子水準器は水平を示す。よしよし。

 GRⅢを修理に出している間、ニコンのA1000という24-840mm相当の高倍率ズームレンズを装備したコンデジを使っていた。当たり前だが、ズームレンズだということは画角を変更することができる。それに対してGRⅢは28mm単焦点レンズ。A1000とGRⅢは、画角以外にもたくさんの相違点があるが、それはちょっとおいといて、久しぶりにA1000を持ち出してスナップに使い、どういうわけか「28mmっていうのは、よく考えられた画角だなあ」と感心した。

 A1000は起動すると、まずワイド端24mm相当の画角からスタートする。起動直後はワイド端、っていうのは、まあコンデジならどれもそういう仕様になっているだろう。でね、この24mmっていう画角・・・微妙に広すぎるんだ。
 もっとも、僕が日常GRⅢを使い慣れていて、28mm相当の画角にすっかり慣れてしまっているせいでそう感じるのかもしれない。でも、24mmって、パースの付き方とか写る範囲とかに、ちょっと違和感を感じてしまう。
 Z6で24-70F4を使っている時も、24mmで撮ることはあまりない。標準域のズームレンズであれば大抵、ワイド端とテレ端の間に、28mm、35mm、50mmの目盛りがプリントされていると思うのだけど、日常感を演出したい時に僕が使うのは28mmと35mmだ。50mmだと、日常感というよりはちょっと特別感のある写りになってしまう。なので、日常感がほしい画で、広めなら28mm、狭めなら35mmっていうのが僕の使い方。24mmは、28mmでは収まりきらない何かを撮る時にだけ使う。
 たった4mmの違いだが、やっぱり違うものは違う。僕は28mmが好きだ。

 スマホに搭載されているカメラの画角も28mm相当ぐらいらしい。やっぱり、ちょうどいい画角なんだね。
 じゃあスマホで撮ればいいじゃん、って言われそうだけど、スマホのカメラは起動に時間がかかるし、背景のボケ方が少ないし、手ぶれを防ぐための一瞬のシャッターのタイムラグのせいでシャッターチャンスを逃してしまうし、ちょっと使いにくい。GRⅢはそのあたりの不満を全部、解消してくれる。

 せっかくGRⅢが治って帰ってきたので、持ち出して撮りながら散歩した。うん、やっぱり気持ちいい。撮りたい画が思った通りに撮れるっていうのはいいね。ありがとうGRⅢ、これからもよろしく。


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