笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

GRⅢ、再入院

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 GRⅢというリコーのカメラを愛用している。APS-Cサイズのセンサーと28mm相当の単焦点をもつ、異色のコンパクトデジタルカメラだ。
 先だって、電源投入と同時にシャットダウンしてしまうという不具合の改善のために、基板交換をしてもらい、十日ほどで僕の手元に帰ってきた。今のところ、問題なく稼働している。しかし先日、ある異常に気がついた。
 それは、電子水準器の不調だ。
 写真を撮る時に意識するべきことの一つに、「水平」というものがある。カメラマンは撮影する時に、写真や映像が傾いて見えないように、カメラをまっすぐに保持しなければならない。水平をとるべき写真が傾いていると、えらく気持ち悪いので、特に建物を撮る時などは神経をつかう。
 この水平がきちんととれているかどうかを確かめるための道具が、水準器。本当にきちんと水平を出すためには専用の水準器を使うのだけど、一定以上のグレードのカメラには簡易な電子水準器が内蔵されている場合が多い。カメラ内蔵の電子水準器の精度はあまり高くないが、スナップ撮影で求められる程度の精度であれば十分。僕も時々つかう。
 その電子水準器、GRⅢにも内蔵されていて、やっぱり時々使う。使うのだけど、基板交換をしてから、「なんかおかしいな・・・」という感覚があった。というのは、かなり意識してカメラの水平を保っているつもりなのに、水準器が水平を指さない。まあそんなに精度の高いものでもないので、水準器は無視して液晶モニターを見ながら水平をとっていたのだけど、水準器が全くあわないものだから、何せ気持ち悪い。
 で、自宅のテーブルにGRⅢを直置きしてみた。基板交換前なら、ちゃんと水平が出たのだけど・・・うわっ、めっちゃ傾いてる。水準器の水平線が左に10度ほどまわっているじゃないか。これはダメだ。
 GRⅢ、仮にも写真機である。写真を撮るための道具なのに、水平もとれないようでは、ちょっと恥ずかしいぞ。GRⅢの名誉のために、この問題を何とか解決しなければならない。
 スマホGPSみたいに自分で調整できるならやるのだが、その方法はよく分からない。なのでリコーに電話してみる。やはり、ユーザーが自分で調整する方法はないようだ。リコーのスタッフは、具合をみたいのでまた窓口までもってきてほしいという。
 僕は腕組みした。別にもっていってもいいのだけど・・・ちょうどオミクロン株のコロナの感染が爆発的に拡大している最中だし、前回はニコンに寄るついでがあったからもっていったけどリコーだけ行くのはちょっと手間だし・・・。そこで、カメラを郵送して点検してもらうことにした。
 郵送した翌日、大阪のリコーから電話があった。やはり現象として異常なので修理する、ということだった。修理の保証期間内なので無償でやってくれるらしい。ありがとう。ヨロシクお願いします。
 しかしリコーさん、前回修理した時に交換した基盤、問題ないかどうかちゃんと点検してくれたんでしょうか? もちろん、返送の際の輸送中に壊れたって可能性もあるけど、修理依頼で交換した基盤に異常があったのでは、メンツにかかわるんじゃないかな。原因は何であるにせよ、ユーザーとしては手元に来たモノで判断するしかないのだし、ちゃんと仕様を満たした状態で稼働するものを届けてほしいな。

 まあそれはともかく、GRⅢはいいカメラだし、電子水準器は便利なので、きちんと直って戻ってくるのを楽しみにしている。ないと不便だから、早く帰ってきてほしいな。