笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

フリースにまつわるエトセトラ


f:id:sekimogura:20211202223205j:image

 

 買おうかな、などと言っていたフリースを、ついに買った。近頃はモンベルが好印象なので、モンベルのクリマプラス100とクリマエアという生地のジャケットを一着ずつ、合計二着買った。クリマプラス100がスタンダードな保温性能で、クリマエアが高保温力タイプだと認識している。
 前々から、外で着られるフリースが二着欲しいと思っていた。去年まではコロンビアの古いフリースジャケット(15年モノ!)を着ていたのだけど、それは一着きりだったし、何せ古かったので、色々と不便をしていた。まず古いので、いい加減街中で着るにはちょっと恥ずかしい。そして一着しかないので、洗い替えがきかない。
 去年おととしあたりから、さすがにそろそろ買い換えたいと思ってはいた。しかし、登山着というのは本当に丈夫に作られていて、穴があいたり破れたりということが中々おこらない。このコロンビアのジャケットは背中にひっかきキズみたいな傷みがあるのだけど、小さなものだし、機能的には問題ないので、なかなか踏ん切りがつかなかった。

 しかし、今年はついに買った。なぜ、いよいよ買い換える決心をしたかというと、モンベルで試着したフリースがめちゃくちゃ暖かかったからだ。もうね、試着室で羽織った瞬間に「暖かい・・・」と目を細めてしまった。十数年前のフリースとは性能が違う。軽くて、暖かい。こんなにも違うものかと驚いた。
 最初に買ったのはクリマプラス100。
 モンベルのフリースにはいくつか選択肢があって、クリマプラス100より軽量なものや、厚手で保温力の高いものもある。試着した日は小春日和の陽気で、厚手のものだとちょっと暑く感じられたし、僕は登山家のようにハードに運動することもないので、クリマプラス100がちょうど良かった。
 しかし、今年の秋から冬にかけては気温の変化が激しく、暖かい日が続いたかと思えば突然冷え込むこともあり、冷え込んだ日だとクリマプラス100の保温力では物足りないと感じることがあった。そこで、二枚目のフリースにはクリマエアを選んだ。
 クリマエアの保温力は素晴らしい。12月に入って最初の冷え込みは真冬並みの寒さだったが、風さえなければTシャツにこのクリマエアのジャケットを羽織るだけで十分にしのげる。太平洋側の関東圏以西の都市であれば、このフリースと簡単なウインドブレーカだけで問題なく冬をやり過ごせる気がする。それくらい、暖かい。
 フリースという素材の弱点として、基本的には防風能力がないことが挙げられるが、これは蒸れにくさとのトレードオフだ。防風機能をそなえたフリースもあるのだけど、暖房の効いた部屋で汗をかいたときなどに不快なので、僕は選ばない。大型商業施設の屋内などは、長時間過ごすと思いのほか汗をかくことがある。そういう意味においても、今回モンベルので買い求めたフリースジャケットは僕にとってベストチョイスだった。

 さて、積年の念願であった新しいフリース二着を手に入れたので、コロンビアのフリースにはサヨーナラ、アリガトウゴザイマシタ・・・とはいかなかった。
 なぜか。
 それは、ふだん寝間着にしている、コロンビアよりさらに古いノースフェイスのフリースをリペアに出したので、少なくともこの冬いっぱい、コロンビアのフリースは僕の寝間着になることになったからだ。
 ほぼ四半世紀着たノースフェイスのフリースは、いまだに外で着ても問題ないくらいの機能と外観を保っているのだけど、残念ながら袖と裾のゴムだけは機能を失っている。裾はガバガバでもあまり問題ないのだが、袖のゴムがないと袖をまくってもすぐ落ちてきて困るのだ。特に、洗い物や風呂掃除をするときにまくった袖が落ちてくると、たいへん困る。何とかならないものかと考えて色々調べてみるたら、ノースフェイスにはウェアのリペアサービスがあると知って、依頼してみることにした。
 ショップに持ち込んでみると、修理可能だということで預けることにした。料金は1000円ほどだという。案外安くて驚いた。しかし、「仕上がりは来年の1月になります」と言われてさらに驚いた。えっ、修理に二ヶ月? いや、修理に時間がかかること自体については仕方がない。しかし問題なのは、その間、僕は何を着て眠るのかということだった。
 以前にも書いたが、僕はその古いノースフェイスのフリースを寝間着にしている。僕は子どもと一緒に寝ていて、寝ている間に子どもに掛け布団を奪われることがあり、気づかずに寝続けていると風邪をひいてしまうことがあるからだ。フリースを寝間着にするべきではない、という意見も時々聞くが、僕にはフリースを寝間着にしなければならない理由がある。
 新しいモンベルのフリースを寝間着にしてもいいのだけど、日中の活動用に買ったフリースをいきなり寝間着にするのはさすがに気が咎めた。しかし僕は、保温性の高い寝間着としてフリース以外の選択肢を考えられない。そこで、もう処分する気マンマンでいたコロンビアのフリースを、急遽、寝間着として活用する案が浮上したのだった。
 コロンビアのフリースはややタイトなつくりなので、ストレッチ性があるとはいえいささか窮屈だが、とりあえず問題なく眠れている。問題なく眠れているが、いささか窮屈ではある。うーん・・・。
 まあ、一月にはゆったりした着心地のノースフェイスが帰ってくるので、それまでの我慢。その話は、リペアが終わったらまたしたいと思う。

 とにかく。
 今年はモンベルのフリースを手に入れてとても満足している。コロンビアのジャケットには長くお世話になったが、もう少しの間、活躍してもらおう。そしてノースフェイスのフリースジャケットが復活して戻ってくるのを楽しみにしている。