笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

北海ラーメン


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 DUO神戸に北海ラーメンのお店がある。
 ここ、実は隠れた名店だ。味噌ラーメンがうまい。甘みの強い味噌スープの絡んだ、つるっとした中太ちぢれ麺が最高。昼時には行列になることもある。
 高校生だった時、土曜授業や試験日の後に、友だちとよく行った。それがもう30年近くも前になる。その頃と同じ人が経営しているのかどうかは分からない。でも場所は同じだ。その頃はあまり味噌が好きではなかったので、塩バターとか食べてたっけ。

 ラーメンのチェーン店というのは面白い。おなじ系列でも、店によって味が全然違う。横浜に住んでいた時に、自宅の近所にあった北海ラーメンは、味が好みではなくてほとんど通わなかった。で、北海ラーメンではないのだけど、北海道出身の先輩が教えてくれた西谷の「蝦夷」という店によく顔を出した。北海道系のお店は、脂っ気が少なめのラーメンが食べたくなる時に行きたくなる。学生オケの練習上がり、ラーメンが欲しいけど家系は勘弁、という場合は先輩の運転するジムニーに乗って「蝦夷」に流れるのが常だった。
 その「蝦夷」という店で、僕は味噌ラーメンの味を覚えた。味噌ラーメンは、食べると体がほかほかと暖まる。あれ、なんでだろう? 理由は分からないけれどとにかく、真冬の練習の後に食べると最高に旨かった。

 大学を卒業してから引っ越し、市内には住んでいたけれど「蝦夷」が遠くなってしまったので、卒業後はあまり行かないようになり、従って味噌ラーメンを食べる機会も減った。しかし、何の因縁かまた神戸に戻ってきて、久しぶりにDUO神戸の北海ラーメンを訪れたとき、回りのお客さんがみんな味噌を頼んでいるのを見て僕も味噌を選び、十数年ぶりの味噌ラーメンをすすった。それ以来、味噌ラーメンが食べたくなると、僕はDUO神戸にやってくる。

 低血糖の指摘をうけてから、高糖質なラーメンはしばらく控えていたのだけど、総合内科のドクターに「低血糖・・・うーん、この数値では、低血糖とまでは言えないかな・・・」と首をかしげられたので、近頃はあまり食品の糖質を気にしすぎないことにしている。そういう訳で、通院の帰りに北海ラーメンに立ち寄り、味噌ラーメンを頼んだ。うん、旨い。低血糖だろうが副腎不全だろうが、旨いものは旨い。
 いいな、味噌ラーメン。また食べたい。その総合内科のドクターと相談して漢方薬で治療をしてみることに決め、漢方の専門医の先生を紹介してもらったので、DUO神戸を訪れる機会は減るだろうけど、これから寒くなることだし、ラーメンだけ食べに来てもいいかもしれない。どうせ、大倉山の図書館にはまた寄ることがある。その時にでも、ふらりと食べにくるとしよう。