笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

秋の日暮れは、つるべおとし。

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 図書館に予約していた本をとりにいくのを延ばし延ばしにしていたら、期限ギリギリになってしまった。そういう訳で、普段は夜にあまり出歩かないし、自転車にも乗らないのだが、急いでいたので日が暮れてから図書館に向かった。

 先月はまだ明るかったはずの時刻にでかけたのに、一ヶ月違うだけで、もう真っ暗だ。図書館へむかう道を、自転車の小さなライト頼りに進む。
 近頃はよく自転車に乗る。神戸に住むようになってからよく乗るようになったのだけど、慢性疲労症候群になってからは特に自転車で出かける機会が増えた。理由のひとつは、慢性疲労症候群の症状がひどい時には徒歩で移動するとほんとうに辛いのに、なぜか自転車だとそうでもないから。自転車だと症状が気にならない理由はわからない。しんどくないわけじゃないんだよね。しかし、徒歩よりはずっと楽。なんでだろうなあ。

 厳しかった残暑も、10月になった途端に和らぎ、日によっては日中でも風を冷たく感じるほどだ。日が落ちると、薄い上着を一枚羽織らないと鳥肌がたつ。「最近の日本には秋がなくなった」なんて、ここ数年どこでもでる話だと思うが、今年は本当に秋がなかったね。真夏のような残暑がずっと続いたかと思ったら、いきなり晩秋の肌寒さになるんだもん。おーさぶ。
 こうやって日暮れが早くなってくると、いよいよ冬がやってくる実感があって、何だか寂しい気分になる。冬になってしまえば別に寂しさなんてないのに、季節が移ろっていくこの時期にはもの悲しさが感じられて、いやに切ない気分になってしまう。四季のうちでは秋が好きだと公言してはばからない僕だけど、晩秋だけは別かな。清少納言は秋の夕暮れが好きだったみたいだが、僕は嫌。やっぱり、彼女とは気が合わない。

 図書館で本を借りて家に戻ると、すっかり体が冷えて、寒いのなんのって。こりゃあ早く、衣替えをしないといけない。いつまでも暑かったから、何の準備もしてないよ。とりあえず、長袖のシャツだけは出しておこう。あれ、少ないな? そうだ、汚れてクタクタになった白シャツを二枚とも処分したんだっけ。やべえ、買いに行かないと。
 今年の秋は、寂しいだけじゃなくて、慌ただしい。

 慢性疲労症候群の症状、時々強く出る。その時は強い倦怠感に襲われ、体の真ん中に向かって爆縮するかのような疲労に苦しむ。何とかならんかな。