笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

Bach 5C、回帰→ブレイクスルー

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 全然吹けなかった頃から、Bachの5Cでトランペットの練習をしていたのを、先だってヤマハの14C4に変えた。14C4はバックだと3Cぐらいになるという記事をどこかで読んだからなのだけど、後で確認したら、スペック上は全然違うなあ・・・。しかし、少し大きなカップ径のものに変えたかったので、問題はなし。
 で、一ヶ月弱の間、ヤマハで吹いていたのだけど、どうにも吹きにくい。カップ径はちょうどいい感じなんだけど、うまく鳴らせない音域があるのだ。うーん、なんでだ? 
 ヤマハのマウスピースの加工精度に問題がある、というようには感じない。測ったわけじゃないから分からないけど、目視と感触では、問題になるような形状のいびつさは発見できなかった。うーん、なんでだ?
 やっぱり、相性の問題なのかなあ。
 楽器と奏者の間には、相性というものがある。これ、不思議なんだよなあ。楽器の設計や加工精度に問題はなく、奏者の熟練度も問題はないのに、なんかしっくりこない、という組み合わせがあるのだ。そして僕の場合、楽器本体はともかく、ヤマハ金管楽器のマウスピースは全般に、相性がよくないようだ。トロンボーンのマウスピースも実は、ヤマハ製は苦手なんです。なんでだろうなあ、不思議だよなあ。
 で、僕とバックの相性は、ヤマハとは逆に、いいようだ。トロンボーンも太管吹いてた頃は、バック6ハーフのALだったし。
 そういうわけで、ちょっと迷ったけど、マウスピースをバック5Cに戻すことにした。
 すると、なんということでしょう、ヤマハでは苦しかった音域が、急に素直に鳴るようになった。いやあ、相性って不思議だなあ。そして、ヤマハで苦しんでいた時に得た知見の蓄積もあって、なんだか突然、楽にトランペットが吹けるようになった。
 結局、マウスピースも、アンブシュアも元通りにしたら、問題なく吹けるようになったってことか。なんだそりゃ、ってガックリきたけど、でもこの試行錯誤が大事なのかもしれないね。ああでもないこうでもないって、色々な「間違い」を経験していくなかで、経験値が蓄積され、正解に近づいていく。これ、他の楽器でも同じだけど、トランペットでは特に重要なことのような気がする。

 とにかく、トランペットの演奏については、やっとブレイクスルーを達成することができた。やったね。まだ全然、上手いといえるほどのレベルではないけど、「音が出せる」というステップから「演奏できる」というステップに上がったのは、もう間違いないという自信がある。M8レベルの譜面なら確実に吹ける、といえるくらいの技術は、辛うじて身についた。

 さて、トランペットはこれでOK。もちろん練習は続けて、さらにレベルアップするつもりだけど、僕にはもうひとつ課題がある。それは、クラリネット。しばらくトランペットに集中していたし、トロンボーンのリハビリも始めたので、ここのところほったらかしにしていたクラリネット。閉管構造のためにレジスターキィで音域が12度あがるという、木管楽器でも唯一のシステムをもつクラリネット。こいつの運指に習熟しないといけない。これはもう、練習量をこなすしかないね。秋も頑張ります。