笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

ジェットストリーム

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 体調不良のために、ちょっとした買い物や散歩の他にはほとんど出かけない生活を送っている。本を読む量が増えた。集中力がないのであまりたくさんは読めない。それでも仕事をしていた頃よりは時間があるので、休み休み、ノートに写しながら読んでいる。
 読みながら、僕なりの解釈を付箋に書き込んでいく。万年筆を握ったまま付箋に書くこともあるのだけど、書きたい情報の量が多くて付箋におさまらない時や、いくつかの色を切り替えながらメモをとりたい時、僕は万年筆を多機能ペンにもちかえる。ここのところ気に入ってずっと使っているのは、三菱のuni、ジェットストリームだ。

 低粘度インクを使ったボールペンの先駆け的存在であるジェットストリームが発売されて、もう十年以上経つ。ジェットストリームに続いて他メーカーも低粘度インクボールペンを次々とリリースしたが、低粘度といえばやっぱりまず、ジェットストリームジェットストリームのインクは発色がオーソドックスで気に入っている。色々なサイズの付箋をまとめているポーチに一本ずつ0.7mmの三色と0.5mmの4+1を入れていて、基本的には0.7mmを使い、細かい文字を書いたりグリーンを使いたい時には0.5mmを手に取る。プラスワン(+1)のシャープはあまり使わないけど、四色の他にもう一色欲しいとき、シャープを使うと線の印象が変わるので際立つ。HBでは薄いので僕はBの芯を入れている。すると、ちょうどよい濃さになる。

 ジェットストリームを初めて使った時の感動は今でも忘れない。たしか教員をやっている友だちに勧められたのだっけ。水性インクのようななめらかな書き味なのに、速乾性にすぐれている。試したことはないが、耐水性も高いようだ。今は他社も低粘度インクを使ったボールペンを多数リリースしているけど、僕は最初に使ったのがジェットストリームだったので、何となく今でもそのまま愛用している。ジェットストリームは軸もいい。適度な太さがあり、グリップが滑りにくく、握りやすい。なので、書いていて疲れにくいのだ。大量筆記に適したボールペンとしてよくDr.グリップが挙げられるけど、あのグリップは僕にはちょっと柔らかすぎて、好きじゃない。ほどほどに硬いジェットストリームが、僕の好みだ。
 できれば手帳にもジェットストリームの多機能ペンをさしたいぐらいなのだけど、さすがに、手帳にさすにはちょっと太すぎる。そういう訳だから、パーカーの中身をジェットストリームのリフィルに交換して使っている。クインクフローのヌルッとした書き味も嫌いじゃなかったが、残念ながらインク漏れをおこしてしまった。

 最近はまた、低粘度インクのボールペンは細さ競争が過熱しているらしく、0.38mm、0.30mmなんて、恐ろしく細いボールペンができているようだ。そんなに細くてどうするの? どんだけちっちゃい字を書くの? 老眼がはいりかけた中年の僕はそんな風にも思うけど、道具は進化し続けているんだなあと感動も覚える。

 願わくば・・・書き味はもう満足しているので、手帳にさせるぐらいにコンパクトでありながら、十分な太さのある書きやすいペンをつくってほしいなあ。もちろん、多機能ペンで。あれ、矛盾してる? いいじゃない、希望だよ、希望。でも、そんなボールペン、いつかできるよね、三菱さん?