笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

街の鳥は警戒心をどこにおいてきた?

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 近頃、鳩の警戒心がなさすぎて、他人事ながら心配になってしまう。歩いて近寄って行っても全然逃げないし、車でさえ避けようという気がなさそうに見える。時々、轢いてしまいそうになる。稀に、轢かれている鳩も見る。人慣れしすぎたのか? それともナメているのか? どっちにしても危険だぞ。鳩よ、もうちょっと考えた方がいいぞ。
 鳩だけではない。雀もだ。先だって、メリケンパークでベンチに座っていたら、僕が腰掛けているそのベンチに雀がとまった。それも、度々。僕が腕を伸ばせば触れられる距離だ。触る気にはならなかったが、GRⅢを近づけて写真をとってみた。35mm換算で28mm相当の広角レンズをもつGRⅢで、この大きさに雀が撮れる。餌がもらえると思っているのか? それとも人間をおちょくってるのか? どっちにしても危険だぞ。雀よ、もうちょっと考えた方がいいぞ。

 僕が子どもの頃は、鳩にしても雀にしても、もうちょっと人間に対する警戒心をもっていたように思う。僕が子どもの頃というのは、昭和後期だ。僕が近づけば彼らは逃げた。ましてや、自分から近づいてくることなどなかった。だから、それが人間と鳥との、適切な距離感なのだと僕は信じていた。それが、今ではどうだ。餌ももたぬ僕の足もとに、彼らは親しげに寄ってくる。
 人間と動物の間にあった、あの緊張感はいったいどこにいってしまったのだろう。


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