笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

明石漁港

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 ・・・かたじけなき御座所なれば、ただ寄りゐ給へるに、故院ただおはしまししさまながら、立ち給ひて、「などかく怪しき所にはものするぞ」とて、御手を取りて引き立て給ふ。・・・

 

源氏物語」 紫式部 角川書店(編) 角川ソフィア文庫

 

 特に用事はないのだけど、また明石に来た。
 本当に、用事はない。ただなんとなく、神戸で近所を歩くのに飽きてしまって、散歩のモチベーション維持と運動量確保のために、明石を歩きに来た。だからまあ、散歩が用事だといえば、その通りである。
 服薬は続けているし、お酒も楽しんでいるのだけど、体重はある一定のラインから増えなくなってしまった。去年の春の体重までは、あと3、4kg届かない。腹囲も、以前よりは短い。体つきとしては、痩せる前の、ちょっとお腹まわりのだらしない中年体型に近づいているので、やっぱり筋肉が相当減ったのだろう。だとしたら、とにかく運動して筋肉を取り戻すしかない。

 以前には天文台や人丸神社のあたり、つまり明石駅の北側を歩いたので、今度は南へ行ってみる。駅南側を最後に訪れたのは数年前に図書館に寄った時。あれから3、4年経つだろうか。久しぶりにきたが、風景にあまり変化はない。明石駅の周辺は再開発され、とても都会的。こぢんまりではあるけれど、きれいな街だ。
 明石駅の南側で有名なものと言えば、魚の棚
 明石観光の目玉のような扱いをうけている魚の棚ではあるが、要するに市場だ。観光客向けの店もあるけれど、洋品店精肉店なんかも普通に軒を連ねている。駅周辺と違って、とても昭和っぽい。典型的な明石グルメ、「明石焼き(地元の人はたまご焼きという)」のお店はあちこちにあった。一舟700円なら食べようかと思ったのだけど、お腹がすいていなかったので、今日はパス。
 魚の棚を離れてさらに南へ行くと、明石の漁港がある。中崎という島をかこむ運河に漁船がたくさん停泊していた。魚の棚で扱う魚は多分ここから揚がるのだろう。市場と漁港、めっちゃ近い。きっと新鮮な魚が手に入るんだろうな。明石の人がうらやましい。
 漁港の中にはジェノバラインというフェリーのターミナルがあって、淡路島まで一時間ほどで往復するようだ。観光船ではなく、旅客船。なので、ちゃんと淡路に寄って、淡路から戻ってくる。今回は後に用事がつまっていたので乗れなかったが、また時間がある時に来たら乗ってみよう。

 明石という街、こぢんまりしていて、高い建物が少ないせいか、神戸よりも開放的で明るい印象だ。関東圏で言うと、小田原あたりの雰囲気に似ているかもしれない。お城があって、海が近くて、魚がおいしい街、明石。いいところだ。


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