笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

西郷川河口公園


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 HAT神戸と呼ばれるエリアの東端あたりに、西郷川河口公園はある。ここには早咲きの川津桜の木があり、3月上旬から半ばにかけて花が咲く。
 この公園は、僕の家から行こうと思うと少し遠く、また交通の便も悪い。だからあまり行かないのだけど、先だって知り合いがここを訪れた時に撮った写真を見せてくれて、川津桜があまりに見事だったのでちょっと行こうかという気になった。
 阪神春日野道駅から南下し、赤十字病院を通り過ぎて運河沿いの遊歩道に出る。天気はいい。マフラーをしていると首がじっとりと汗ばむ陽気だ。静かな運河の風景を眺めながらゆっくりと歩く。春先のこんな日、以前ならもっと散歩中の近隣住民やジョギングを楽しむランナーの姿を見たものだが、緊急事態宣言が解除されたとはいえまだコロナの脅威の去らぬ神戸、人影は少ない。少し寂しい。
 県美のあたりでHATを東西に貫くメインストリートに戻ってさらに東進。新設の公立小学校の建物の隣が西郷川河口公園だ。
 残念ながら、花はもうほとんど散り去って葉桜になっていた。知り合いは、ほんの一週間ほど前にここに来たと言っていたっけ。花の命は短い。菜の花は元気に咲いているが、桜を見るために来た僕としては、ちょっとがっかりだ。

 川津桜と言えば、伊豆。
 横浜に住んでいた頃、伊豆には何度かバイクでツーリングしたことがある。しかし、桜の季節に行ったことはない。伊豆の川津桜は見事だと聞く。一度桜の季節に行ってみたいものだとは思うけど、仕事や家の用事のタイミングもあって実現しなかった。花の都合に俗世の都合をあわせるのは難しい。神戸に移り住んだ今となっては、もはや伊豆に行くこと自体が至難の業だ。
 行きたい場所も見たい風物も、僕にはまだたくさんある。桜に限定して言えば、五稜郭と吉野には絶対行ってみたいと思っている。もちろん、どちらもまだ見ていない。いつ見られるだろう。子どもがひとりだちした後なら行けるだろうか。そのときにまだ、旅行しようと思えるくらい元気だといいのだけど。

 川津桜を見逃したのは残念だが、まだソメイヨシノがこれから咲くだろう。近所の公園の桜の枝先では、つぼみがふくらんできているのを先だって確かめた。今年の開花は早いかも知れない。
 咲け、咲け、桜。咲いて、桜吹雪にになって、舞い上がれ。コロナなんか吹き飛ばしちゃえ。散ったら、茂って枯れて、また咲けばいい。僕が見に行くまで、そうやって待ってろよ。


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