笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

肌水


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 資生堂の「肌水」という商品を長年愛用していた。高校生ぐらいの頃からアフターシェーブローションとして使っていたから、もう30年近く使い続けていた。特に問題を感じたことはなかったからまだまだ使いたかったのだけど、今使っているボトルが空になったので薬局に買いに行ったら、商品棚から消えていた。調べてみると、ディスコンになったらしい。
 肌水はとても気に入っていた。香りがほとんどなく、さらりとしている。温泉や銭湯の備品でよく見かけるアウスレーゼなんかは香りが強く、べたつきが強いので好きではない。ほとんど水とかわりなく、廉価で、しかしちゃんと髭剃り後のヒリつきを抑えてくれる肌水は素晴らしい商品だった。もう手に入らないのは残念でならない。資生堂のホームページを見ると、代替商品としてウーノが紹介されているので買ってみた。うーん、これはアウスレーゼに近いかも。先だってイオンに買い物に行ったら肌水に似たトップバリュの商品があったので、次はそれを試してみようと思っている。

 近頃は、普段使っていた商品が手に入らなくて代替品を探し歩きさまよう人のことを「○○難民」と言うらしい。僕はアフターシェーブローション難民だ。

 使い慣れたものが突然なくなるのは、困る。特に、日常生活に欠かせないものが手に入らないのは辛い。なるべく似た雰囲気の代わりを探すのだが、どれも一長一短で、なかなか最適なものは見つからないというのが通例だろう。先だってダントンのことを書いたときにあげたラブルールのワークジャケットもそうだ。そして靴のことを言うと、僕はメレル・ジャングルモックとアディダス・スーパースターの愛用者で、ヘビーリピーターなのだが、近頃アディダスの方がABCの店先から消えた。Amazonでも価格が高騰している。ひょっとしてこれもディスコンか。だとしたら、とても困る。

 モノが時代の流れに従ってアップデートされていくのは自然なことなのだろう。しかし、それを頭では理解していても、肌の感覚としては中々納得できない。モノの進化の流れから落ちこぼれて、あっぷあっぷと溺れ喘いでいる僕は、時代の難民だ。