笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

西宮市貝類館

 

 オーケストラの練習場所として、時々、西宮や尼崎の施設を利用することがある。基本は神戸市内で活動しているオーケストラなのだけど、練習場所がおさえられない時、市外の練習場所に頼る。で、度々使う施設のうちのひとつ、西宮浜公民館の隣りに「西宮市貝類館」という施設があって、前を通る度に気になっていた。なんか楽しそうじゃん。でも、練習に遅刻すると仲間に迷惑をかけるので、中々入る機会がなかった。
 そこで、その施設で練習がある日に、少し早めに出かけて立ち寄ってみることにした。

 ヨットハーバーのある西宮浜の、住宅の集まっているエリアの中に西宮市貝類館はある。入館料は2023年12月現在、200円。そこの近くに住んでいる知り合いによると、昔は100円だったそうだ。
 展示資料は幅広い。西宮に生息する貝類はもちろん、世界中の貝が展示されている。海の貝だけでなく、カタツムリの展示もあって、そうかカタツムリも貝だったと気づかされて驚いた。知り合いの話によれば、以前は生きているオウムガイが展示されていたらしいのだけど、それはもう見当たらなかった。
 とにかく、その種類の多さに圧倒される。貝・・・僕が日常生活で目にする貝といえば、口に入れるホタテやアサリ、ハマグリ、ムール貝・・・そんなもんだろうか。それに加えて僕の場合は、サックスのキィに使用する白蝶貝。もちろん、グルメな方やオシャレな方は、もっとたくさんの貝をご存知だろう。でも、世界には日本人の生活には馴染みのないたくさんの美しい貝があるようだ。貝の螺旋構造は、数学的な美しさをもっている。光沢のある貝も美しいし、美味しい貝もいいのだけど、造形的に美しい貝というのも、いい。

 入館時には、お土産に小さな貝を一袋いただける。これがまた、かわいらしくていい。そして、小さくてもちゃんと貝の形をしているのが面白い。貝は小さくても貝なんだな。へーえ。

 貝の研究家でもなければ西宮市民でもない僕のところに、この「西宮市貝類館」の情報は届かない。たまたま練習場の隣りだったので知ることができただけだ。でも、こういうローカルな施設って、ちょっと勇気を出して入ってみると結構楽しめる。なので、積極的に情報発信して欲しいよね、と思う。
 今回の演奏会にむけた練習ではもう、ここ西宮浜の施設は使わない。次回の演奏会までは少し間があくし、西宮浜をまた使うかどうかもわからない。でも、1年くらい経ったらまた来てみたいな。入館料、できれば値上げしないでね。ばいばい、貝たち、グッド貝(おあとがよろしいようで)。