笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

エス・コヤマ


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時には母のない子のように
だまって海を見つめていたい
 
時には母のない子のように
ひとりで旅に出てみたい
 
寺山修司少女詩集」 寺山修司 角川文庫
 
 世間は連日、コロナウィルスで大騒ぎだ。僕の家も大騒ぎ。なんせ、子どもがずっと家にいるのだ。遊んで騒ぐし、喧嘩もする。ウィルスは怖いが、閉じ込めっぱなしというわけにもいかない。
 ホワイトデーのイベントということにして、三田のエス・コヤマに行った。
 エス・コヤマには未来製作所という小学生以下の子どもだけが入れるエリアがある。僕の子どもたちは小学校低学年と未就学児なので入店可能だ。彼らは自分たちだけで買い物をするという経験がまだない。だから、子どもだけで買い物するというだけで大はしゃぎだった。
 前の晩から「財布用意しなきゃ」「お買い物の勉強しよう」とかはしゃいで楽しみにしていた。神戸から三田はちょっと遠い。移動は疲れたようだけど、店につくと元気を取り戻した。そしていざ、未来製作所へ。子どもの背丈しかない狭い入り口の前に立つまではぴょんぴょん跳ね回っていたのに、本当に大人がついてこないと分かるとやはり緊張した顔になった。それでも子どもだけで未来製作所に突入していき、待ち合わせた時間よりずっと早く買い物を済ませて出てきた。

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 店の前にあつらえてあるベンチに座って、買ってきたおまんじゅうみたいなお菓子を頬張る。おいしかった。子どもはプリンを食べた。カラメルの苦みはちょっと子ども向けではないようで、カラメルのところは残していた。
 子どもがいない間に、両親はエス・コヤマを散策する。
 店舗は、いくつかのブロックに分かれて建っているが、全体が工場に見立てられていて、歯車やシャフトをモチーフにした内装が行われており、ケーキ屋さんには見えないのが面白い。エス・コヤマといえばコヤマロールと思いがちだけど、切り売りのケーキや焼き菓子、パンなんかも販売している。

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 僕は甘いものにあまり興味がない。けれども、この建物や彫刻なんかを見ているだけで十分楽しかった。もちろん、妻と子どもは甘味も堪能したようだ。
 一時間ほど滞在して、帰路についた。行き帰りにそれぞれ一時間、なのであわせて三時間の小旅行。うーん、三田はやっぱりちょっと遠いな。もうちょっと近いと、気楽に行けていいのだけど。コヤマさん、また神戸に戻ってくる気はありませんか?

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