笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

gisメカニズム。(ピッコロの話)

f:id:sekimogura:20241220215115j:image

 

 ピッコロのリハビリをしている。
 オケでの出番まではまだ時間があるけれど、ブランクが長いので、なんとなく気が急いて、吹かずにはいられない。少しずつ加湿しないと割れるリスクがある、というのもあるな。まあ、ぼちぼちやりましょ。
 僕の楽器は、並ハンミなどと呼ばれることもある、フィリップ・ハンミッヒだ。ハンミッヒには、リヒャルトなどの上位グレードがあるが、僕のは並ハンミ。それでも一応、並ハンミの中では上位グレードになるシルバーキィのモデルを使っている。
 この楽器には「gisカニズム」という、フルートしか吹かない人には聞き慣れないであろう機構が付属している。そのgisメカっていうのが何かと言うと、左手親指のHキィがgisキィと連動して、Hi-Gisの運指で少し下がることで発音とピッチ取りを容易にするというギミックだ。
 この機構はいい。特許の関係でもあるのだろうか、他メーカーのピッコロに付属していないのだけど、つけた方がいいよ。僕はそう信じている。買った時のデフォルトの状態だとHキィが少し下がりすぎだったので、楽器屋さんで何度か調整してもらい、今ではちょうどいいイントネーションに収まるようになっている。
 とまあ、僕はgisメカ推奨派なのだが、近頃のピッコロは管のテーパーが完全に円筒管になっていていたり、フルートみたいにHキィが1穴仕様になっていたりするので、効果がでないのかもしれないね。知らんけど。僕のハンミッヒは、Hキィが2穴仕様のトラディショナルなタイプ。円錐管のテーパーもキツい。ピッコロのHキィって、なんで2穴なんだろう? 何か理由があるんだろうけど、よく知らない。しかし、古いドイツ系のピッコロは2穴仕様が標準みたいだね。そして、この手の楽器であればgisメカはちゃんと効果がある。オススメします。