二月一日、神戸から貨物船淡路山丸で出港した。埠頭で見送りに立っていたのはたった三人、明石にいる友人とその母上、それに兄貴だけ。貨物船なのでよその見送りの人もいない。まことに静かな船立ちだった。なんとも複雑な気持ちである。 「ボクの音楽武者修…
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