笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

神戸文化ホール

f:id:sekimogura:20220316061310j:image

 

 知り合いのコンサートに誘われて、神戸文化ホールを訪れた。今日は大ホール。昭和中期に建築されたホールによくみられる、木製の反響板をもつホールだ。確か横浜の紅葉坂あたりにあった神奈川県立音楽堂も似たような感じだった。音響のクセも似ているような気がする。
 僕は木の反響板をもつホールの響きが好きだ。音響は、ホールの形状や規模にも左右されるけど、十分なサステインがあっていい。反響板裏のスペースが大きくて壁材が硬いと、サステインが長すぎて困ることもあるけが、ステージ奧にスクリーンが吊られていたり客席の壁材が音を吸い過ぎたりしてデッドすぎるホールよりは、全然いい。
 僕が若かった頃は、ホールの理想のサステインは三秒程度といわれたものだ。今でもそうなのだろうか。最近になって建てられたホールは、三秒を少し切るぐらいのホールが多いように感じる。近頃は以前よりも、スッキリしたサウンドが好まれる傾向にあるように思われるので、ホールの設計も現代の好みにあわせてあるのかもしれない。
 ステージも客席も適度に鳴る、バランスの取れたホールっていうのが僕の理想で、たとえば紀尾井ホールとかベガホールがあてはまるかなあ。どちらも、使ったり聴いたりしたのがずいぶん前なので記憶があいまいで、ちょっと自信がもてないが、いいホールだった印象がある。特に紀尾井ホールは、とても吹きやすかった。またあのステージにあがりたいな。演奏効果と、奏者へのモニターに優れたホールだった。好きだ。

 実は、僕は神戸文化の大ホールで演奏したことがない。小学生の頃に、合唱か何かの市の集まりでステージにあがったことがあったかもしれないが、それはさすがに記憶の彼方だ。機会があれば、ここでも吹いてみたい。