笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

ノートを比べてみよう。


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 先だってノートのことを記事にしていて、コクヨのノートはまぶしい、みたなことを書いた。書いたのだけど、何せコクヨのノートを最後に使ったのは数年前。「ホンマにあかんかったんかな?」と思い、一度ちゃんと比べてみることにした。
 手元にはツバメノートのA4・40枚のクリーム色、A4・100枚の白色がある。で、コクヨのノート(A4・40枚横罫U)を買ってきて並べてみた。サムネイルになっている写真の左から順に、コクヨ(白)、ツバメ(白)、ツバメ(クリーム)である。
 並べてみると、それぞれちゃんと違う。コクヨはパリッとした青系の白であるのに対して、ツバメはややウォームな赤系の白。そしてクリーム紙になると、より柔らかな色合いだ。コクヨとツバメの白の色合いが違うのは、罫線の色で錯覚しているのではないかと疑ったが、境目のところを拡大して眺めてみると、やっぱり違うんだと分かる。面白い。
 でね、「そんなの関係ねぇ」って人にはどうでもいいことかもしれないのだけど、このコクヨのノートの白っていうのが、僕の場合、条件によっては本当にダメなんです。最悪の条件は、壁も天井も真っ白で窓のない、ホワイトボードのある、青や緑の強いの発色をする明るめの蛍光灯を照明に使った狭い会議室で、コクヨのノートにメモをとっているという状況。いや本当に、分からない人には何のことやら全然分からないだろうと思う。ただね、分かる人には分かると思うんだ。
 おそらく、コクヨのノートは反射も強い。紙の表面を指先で撫でてみると分かるのだけど、ツバメは少しざらつきを感じるのに対し、コクヨはよりなめらかな感触がする。より鏡面に近いということだ。さらに、万年筆で筆記するとコクヨの紙はツバメに比べて筆記時の抵抗が少ないことからも、表面のツルツル具合に差があることが分かる。

 うーん、申し訳ないが、やっぱりコクヨは僕にはあわない。
 先だってもお断りしたが、コクヨが僕にあわないというのは、僕の性質の問題であって、コクヨの問題ではない。パクチーを嫌いな人がいることが、パクチーのせいではないのと同じように。相性とか好みの問題に過ぎないとご承知おき願いたい。

 でも、久しぶりにコクヨのノートを買ってみて「これはいいなあ」と思ったこともあった。それは製本の方法だ。ツバメはおそらく、ノートの倍のサイズの紙を束ねてまとめて半分に折り、中央を綴じた上で、サイズに合わせて周囲を裁断している。しかしコクヨは、ノートのサイズちょうどの紙を束ねて(あるいは、倍のサイズを一枚いちまい折った状態のものを重ねているのかな?)、片側を接着している。コクヨの、その製本の何がいいかというと、ノートが平らに開くのだ。
 残念ながらツバメは、開いたノートの中央付近をフラットに保つことがとても難しい。しかしコクヨは、ほんのちょっぴり力をいれて折り目をつけてあげれば、ちゃんと真ん中当たりがまっすぐに開く。これはいい。ツバメもそうすればいいのに。特許だったり難しい製本方法だったりするのだろうか。

 たかがノート、されどノート。同じように見えるものでもメーカーごとに工夫が凝らされていて、興味深い。今はとりあえずツバメノート一択の僕だけど、機会があれば他のメーカーも試してみたい。