笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

心療内科


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 体の不調が続いている。
 職場近くのクリニックで「ストレスだよ」と言われたので、精神科のある労災病院を選んだのだが、総合内科のドクターにはまず身体的な不調のチェックが済んでから精神科を紹介すると言われた。しかし、僕としては一刻も早く不調の原因を特定して元気に職場復帰したい。ドクターに相談すると、「急ぐようなら、近くの心療内科を自分で探してください」と返事が返ってきた。
 歯医者だろうか整形外科だろうが、医者というのはとにかく、選ぶ基準が素人にはよくわからない。受診したことのある近所の知人の評判をきいて、自分に合いそうなクリニックを尋ねるのが普通のやり方だと思うけど、残念ながら心療内科を受診したことのある知人が今は身の回りにいない。仕方がないのでとにかく近いところにしようと決め、自宅から徒歩一分のところにある心療内科に電話をしてみた。
 電話はつながったが、すぐには診察をうけてもらえなかった。まず、こちらの事情を簡単に尋ねられ、診察をするかどうかドクターが判断するから折り返し電話しますと言われた。診察するかどうかを判断する? 助けを求めてアプローチしているのに、診察を受けてもらえないことがあるんだろうか? これってタクシーの乗車拒否みたいなこと? そんなことを考えてちょっとどきどきしながら、数分待った。電話がかかってきた。診察する、という返事にほっとした。
 約束した時間に訪ね、さっき電話した者だと名乗ると、まず看護師(だと思う)に来院の事情や家庭環境などを訪ねられた。その後に、奥の部屋に通され、ドクターの診察をうけた。ドクターは落ち着いた調子の老紳士だった。カルテの記入に太字の万年筆を使っている。クリップの形状から察するに、アウロラだ。ドクターが訪ね、僕が応えると、それを気持ちよさそうにさらさらとカルテに書いていく。診察時間は10分弱だった。それが患者一人分の持ち時間らしい。
 僕はメイラックスとアメルという薬を処方された。セロトニンの量を増やす薬のようだ。ネットで調べると、効用と副作用がわかる。副作用の項目に書かれていることが多く、内容もなんだか恐ろしい。うへぇ、大丈夫かな?

 この薬が僕にあっているのか、病気に効くのか、今のところよく分からない。これを書いている時点で十日ぐらいは飲み続けていて、先だってもう一錠、別の薬が追加された。労災病院での検査も進んでいるが、原因はまだ分からない。この、原因が分からないという状況は、気持ちを向ける場所がなくて、本当に不安だ。原因が何で、治療のためにはどうすればいいかということが決まれば、「よし頑張って治すぞ」という気持ちになれるのだけど。
 今日また仕事を休んでいる。つらい。