笛吹きもぐらは旅をする

笛吹きの、慢性疲労症候群の療養日記。

ガッチャマン

f:id:sekimogura:20220511073313j:image

 

 神戸に住んでいると、関西のローカルテレビ局「サンテレビ」を受信することができる。阪神の試合は必ず中継することで有名な局だが、野球を見ない僕にはあまり縁がない。しかしなぜか近頃、我が家のテレビは毎朝、サンテレビを受信している。何故かというと、サンテレビでは朝に子ども向けの番組を放送していて、それを学校に行く前の子どもたちが観ているからだ。

 一昔前の戦隊モノと古いアニメ作品が、朝の7時から8時まで放送されていて、僕の子どもたちはその番組を観てから登校していく。戦隊モノの方は、古いといっても数年前のものである。しかし、アニメの方が中々凄くて、僕が子どもの頃に再放送で観たような作品が放送されるのだ。そして、今放送されているのがなんと、「ガッチャマン」。
 wikiによれば、1972年から74年の放送が最初だというから、僕が生まれるより前に制作されたアニメだ。制作はタツノコプロ。劇画タッチの画調が昭和ノスタルジーを感じさせる。当たり前だがこの時代のセルはすべて手描き。凄いの一言に尽きる。
 その凄さが子どもにも伝わるのか、僕の子どもたちはこのガッチャマンに夢中だ。毎朝、かじりつきで見入っているし、小林亜星作曲の主題歌を一日中歌いっぱなし。ガッチャマンの色あせない魅力、強烈である。

 今、ローファイがブームなのだそうだ。レコードの流行もそうだし、音源自体も、ASMR的な効果を狙ってわざと雑音の多い楽器を使って録音したり、リップノイズを残すようなプロセスをふんだりするらしい。面白い。でも、面白いことは面白いんだけど、じゃあこの50年の技術進歩って一体何だったの? という思いもある。レコーディングや流通プロセスをデジタル化して、音楽や映像の流通経路から極限までノイズを廃したのに、あえてそこにクリアなノイズをのせるという矛盾。
 ガッチャマンはノイズだらけのアニメだ。ベルクカッツェの甲高い声、科学的なんだか非科学的なんだかよくわからないメカ、紙芝居に堕する直前のややカクカクした動き・・・でもそういうの全部が、なぜか魅力的なのである。それがなぜいいと感じられるのか、全然説明できないんだけど、でもやっぱりいい。もし贅沢言っていいならこの作品、液晶画面じゃなくてブラウン管で観たいなあ。あの丸くゆがんだ、モヤッとした画面で。絶対楽しいと思うのだけど。

制限無しのGW

f:id:sekimogura:20220511073108j:image

 

 行動制限のないゴールデンウィークが終わった。まだマスクの手放せない生活は続いているけれど、お上の釘刺しのない連休は、三年ぶり。
 どこへ旅行するのも勝手ということではあったが、そう言われるとかえってどこにも出かける気になれなくて、神戸でのびのび過ごしていた。そういうのって僕に限ったことではないらしく、顔見知りのご近所さんも自宅近辺でよく見かけた。まあ、そうだよね。感染状況は落ち着いているらしいけど、新規感染者数はまだ高止まりしているし、再拡大しそうな気配さえあるのだから。
 連休中に僕が行ったところといえば、北野坂(インフィオラータを見に行った)、呑吐ダム、吹奏楽部を教えている中学校ぐらいなもの。北野坂はそれなりに人出があって、多少コロナ以前の雰囲気を感じられた。でも、本当だったらもっとたくさん人出があってもおかしくなかっただろうなあ。やっぱり、まだまだ元通りというわけにはいかない。呑吐ダムは、人の少ないところでおやつを食べようと家族ででかけた。まあ、ダムはいつ来たって人なんていない。ここはコロナ以前と変わらないな。

 吹奏楽部はというと、四月は活動制限があったけど、今は概ね制限が解禁されていて、合奏をしてもいいことになっているらしい。お上からどんな通達がきているかは、末端の僕までは知らされず、顧問の先生が決める活動内容を見て「あ、合奏やるんだ」と知るだけなので、具体的に細かくは、どの程度の活動が認められているのか詳しいことは分からないけど。
 でもまあ、コンクールもやるんだし、合奏しない訳にはいかないよね。そういや、僕の小学生の子どもも学校から、リコーダーと鍵盤ハーモニカを用意しておくようにって手紙が来てたっけ。まだまだ予断を許さない状況なのは間違いないが、そろそろ、徐々に徐々に、社会の色々なことが平常運転に戻っていくのかもしれない。

 で。
 中学校の部活には演奏の技術指導に行っているのだけど、練習中に貧血を起こした生徒さんがいて、顧問の先生がそちらの対応にまわることになり、「もぐらさん、ちょっと合奏を面倒みてあげて」と指示されて久しぶりに指揮台に立った僕は、一時間ほどマーチを振った。すると翌日、腕が上がらなくなった。あーあ、僕もコロナ以前の水準まで体力を戻さなきゃ。やれやれ。

国道174号線

f:id:sekimogura:20220430232514j:image

 

 国道174号線は、日本一短い国道なんだそうな。その長さ、187.1m。ふーん。なんだろう、僕は国道マニアではないのでよく分からないが、「みじかっ!」と驚くほど短くもないような気がする。これが、例えば3mぐらいだったら「みじかっ!」ってびっくりするんだけどな。187.1m・・・どうせなら、国道のナンバリングとそろえて174mにすればよかったのに。まあとにかく、これが日本最短なんだってさ。
 日本最短に敬意を表して、この記事もこのブログ史上最短で終わらせていただく。